地震は大丈夫だったでしょうか?みなさまどうぞご安全にお過ごしください、北区上十条しかのいえです。
本日2/14(日)、しかのいえ本の茶屋は予定通り13:00から16:00まで店開きしています。
お近くにお立ち寄りのご用事などありましたら、庭からでも結構です、ちらっと覗いてみてください。
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ごく当たり前な感じでこの文章を書いている私にも、読んでくださっているあなたにも、お互いに言葉の意味がわかっているというのは、考えてみれば実はとても不思議なこと。
「意味」は目に見えない。
聞こえもしないし、匂いも味もない、手触りも。
つまり「物質」とはずいぶん違ったもの。
では「意味」ってどんな風にして「在る」ことができるんだろう?
今確かにこの心の一部を占めている「意味」は、どこからやってくる?
少なくともそれは、私やあなたが勝手に作ったり用意したりはできないもの。
そもそも「私」や「あなた」という言葉ひとつ取ってみてもそうだし、その言葉に乗ってやってくる意味だって、私にとってもあなたにとっても、いつでも「あらかじめ知っている」ものとしてここにやってくる他ないもの。
だって、「私」という言葉が何を差しているかあらかじめ知らなかったら、「ああ、この『私』はあれのことだ」なんてわかりっこない。
ではその「あらかじめ」のお膳立てをしてくれている、私でもあなたでもないものって、なんだろう?
この問題をよくよく考え詰めて、池田晶子さんは「自分には個人的な意見なんて無い」とまで言っています。
確かに「私」というたったひとつの言葉すら自分で用意できないのに、「個人的な意見」なんて成り立ちようがないですよね。
今ここに「意味」を送り届けてくれている見えない何かにずっと目を凝らし、聞こえない何かに耳を澄ませ続け、降ってきた言葉を書くこと。
池田さんという人は、ずっとそんな風にして文章を書いておられたようです。
『14歳からの哲学』という本には、池田さんの無私な謙虚さと、私たちの「意味」の世界を支えてくれている不思議な「何か」への信頼と瑞々しいインスピレーションが満ち満ちています。
ではでは、また。
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