『おかえりモネ』今日が最終回ですね、北区上十条しかのいえです。
10/29(金)、しかのいえ本の茶屋は13:00から16:00の店開き。
10/30(土)10/31(日)の文化祭の準備でいらっしゃる方もいますし、お友だちとお2人で「行きます」とお声をかけてくださっている方も。
今日も、いろいろな出会いがありそうなしかのいえ本の茶屋。
お気軽に遊びにいらしてくださいね。
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『おかえりモネ』というドラマを見ていて白隠禅師の、
君看双眼色(きみみよそうがんのいろ)
不語似無憂(かたらざればうれいなきににたり)
この言葉を思い出したと以前ここに書きました。
これは……
「私の眼を看てください、何も言わなければまるで憂いがないように見えるでしょう」
文の意をそのままに訳せば、こんな言葉に置きかえられます。
『おかえりモネ』を拝見しながら、私は演じる俳優たちの眼をひたすら見つめ続けることになりました。
そうしないわけにはいかなかった。
そして、脚本を書かれた安達奈緒子さんも、きっとそんな風にして物語を紡いでいったのだろうなと勝手に想像しています。
「3.11」を受け止め、生き延びた人々の心の底の底にあるものに、時間をかけて目を凝らし続け、少しずつ教えられるようにして脚本を書いていかれたのだろうなと。
おそらく、俳優たちも同じだったのではないでしょうか。
引き受けた役柄の人物の瞳の奥にあるものに目を凝らし続け、それぞれの人物が抱えた容易には明かせない何かを教えられていったのではないでしょうか。
『おかえりモネ』はフィクションです。
でも、作品に滲む作り手たちのこの姿勢に、単なる作り事を超えた大切なものがあるように感じています。
一寸先も見えないこの世界で、力を合わせて生きていくために無くてはならないものの一端を、しっかりと握らされたような思いがしています。
ひとりの人間が抱えた真実に対する、謙虚さと愛情。
ドラマに限らず、あらゆる表現にとって、とても大切なことだと私は思います。
これがなければ、表現なんてつき合い甲斐の無い五月蠅い自己顕示でしかないでしょう。
そうも思います。
『おかえりモネ』最終回、心して拝見します。
ではでは。
「暮らし」から「つながり」と「仕事」を作る実験室
暮らすLaboratory しかのいえ
公式サイト https://shikanoie.com