鎮魂

本の茶屋

東京のお盆は7月、近所の家の玄関先で盆の迎え火の燃え殻を見かけた北区上十条しかのいえです。

7/15(木)、しかのいえ本の茶屋はお休み。

今週の店開きは明日16日(金)からです。

しかのいえ本の茶屋のご案内・アクセス

NHKの朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』。

ナレーション役と主人公の祖母「永浦雅代」役と、二役を演じる竹下景子さんの出かたが面白いです。

永浦雅代さんは、ドラマの中の「現在」では、既に他界をしてこの世の人ではありません。

「亡くなったおばあちゃん」です。

ドラマのナレーションを、亡くなったおばあちゃんが務めること自体は、さほど珍しいことではありません。

ところが『おかえりモネ』という作品では、登場人物たちの回想などによって時間が遡り、「過去」のある場面が多々挿入されます。

「現在」に「過去」が突然開かれ、溢れるような瞬間がたくさん出てくる。

そして竹下さん演じる永浦雅代さんは、そこで、あたかも「今」生きている人のように立ち振る舞うのです。

ちょうど、ドラマの中にも出てくる「お能」の舞台に、死者の霊が登場するように。

『おかえりモネ』というドラマの基底には、明らかに「2011年3月11日の鎮魂」というテーマが鳴っています。

でもそれは、決して今風の流儀だけで展開されてはいません。

むしろ、そのテーマは、あの3.11よりも遥か遥か以前、太古の昔から連綿と続く死者との交わり方を探り当てようとするかのように奏でられています。

死者との交わりを通じて、生と死がつながり、人間と自然がつながり、やがてお互いを活かし合うような、大きな再生のための鎮魂。

その大事業を成し遂げるために、日本の海や山に暮らす寡黙な人たちの間に伝わる知恵と、最新の科学とがつながる道が開かれるかどうか?

主人公・永浦百音(ももね)、モネちゃんの今後の活躍如何にかかっているように思えてなりません。

モネちゃんがんばって!

ではでは。

「暮らし」から「つながり」と「仕事」を作る実験室
暮らすLaboratory しかのいえ
公式サイト https://shikanoie.com

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