これから消える本 これからも残る本 06

本の出版

昨日2/23にアップした
こちらの文章の続きです。

「本」がサポートしてくれる
四つ目の行為「脱出」について。

実はこのネガティブな言葉を
選ぶべきなのか大変迷いました。

たとえば、
そこで為されている事柄の
生産性の高さを考えるなら、
むしろ「創造」という言葉が
相応しかったかもしれません。

しかし読者が、
このレベルの本に出会う
状況の質を考えるなら、
やはりこの言葉なのかな
とも思っています。

本論考の積極的な要となる部分でもあり、
長めなので、
前節同様いくつかに分けて
アップしてまいります。

読者諸賢からのご批判を
謹んで仰ぐ次第です。

よろしければご一読ください。

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【これから消える本 これからも残る本】

◆2.本が助ける「4つの行為」とは?⑤◆

《レベル4・脱出》

ここまで見てきたことを、
少し別の角度から眺めてみましょう。

1から3の行為は、
それぞれ独自な目的を持っていました。

生活を上手に流したり(暇つぶし)、
生活の流れから
いったん離れて戻ったり(トリップ)、
生活の流れを
大幅に改良したり(引越し)と、
目指すゴールは各々違っていました。

しかし3つの行為は全て、
程度の差こそあれ
何らかの不満足の乗り越えに
関わっています。

つまり、
行為のスタート地点に立った
読者からすれば、
3つの行為は
ゴールに辿り着く手前のところで
「好ましくない状態から離れる」
という同じ裏の目的を
持っているわけです。

今ここで不満足を、
すなわちマイナスを
抱えている読者は、
マイナスを埋めてくれる
プラスを求めています。

プラス、
広告業界の用語で言うところの
「ベネフィット・benefit」(便益・恩恵)を。

3つの行為を適切にサポートする
「本」が読者に提供しているのは、
このベネフィットに他なりません。

ですから、
本が読者に送り届けるベネフィットは、
読者の抱えた
マイナスを埋める役に立つ前に、
マイナスから離れる役に立っている。

そう言ってもいいでしょう。

不満足への対処の
緊急性や必要性が増して、
ことの切実さが増すにしたがって、
これを解決しようとする読者の行為は
「暇つぶし」から「トリップ」へ、
「トリップ」から「引越し」へ、
そして「引越し」から
最後の段階である「脱出」へと
呼び名を変えることになります。

「脱出」によって
対処するしかないような
マイナス状態とは何でしょう?

それは生活の
様々な局面を脅かす「危機」です。

まずはこの危機から離脱すること、
そして危機を克服することを
サポートしてくれる「本」が、
先程の一覧の最後の段階である
4のレベルに対応しています。

先行する3つの行為では
裏に隠れていた目的が、
ここでは第一のものとして
最前面に出てきます。

(つづきます)

「暮らし」から「つながり」と「仕事」を作る実験室
暮らすLaboratory しかのいえ
公式サイト https://shikanoie.com

コメント

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