アラフィフ男の公開キャリアカウンセリング04

本気の進路相談室

「私」は「どう見えるのか」

2019年7月28日の
「大人のための本気の進路相談室」。

このイベントで、
ファシリテーターの飛鳥井郁枝さんと
20名のお客様から
私は自分という人間が
「どう見えるのか」を教えていただいた。

印象深かったのは、
たとえば相反するイメージが
あちらこちらから出てきて
場が紛糾しなかったことだ。

つまり、
相容れないような様々なイメージが
口々に語られるようなことはなく、
みなさんの発言から
「この男は概ねこういう人間だ」という、
ひとつの像が
あぶり出されることになったのだ。

同じ人間の姿を見て、
同じ応答や発言を聞いてのことだから、
当たり前なのかもしれないけれど、
自分で自分のことを
考えようとする時の
イメージの不安定さと比べると、
そこには確固としたものがあり、
私はこれからの「しかのいえ」での
活動を考えていく上で、
「定点」になるような
手掛かりを得ることができた。

(人様にとって自分はこういう人間だから……)

と迷いなく考え始められるのは、
何とありがたいことか。

そこから出発して素直に期待に応えたり、
反対にいい意味で予想を裏切ったりと、
サービスの工夫を
有効なものにするための
目安にできるからだ。

お客様たちからいただいた
貴重なお話しの基になったメモの内容は、
大まかには4つのグループに
分けられるようだった。

メモは、
「埋蔵キャリア発掘」にかけて
飛鳥井さんが用意してくださった、
おもちゃのプラスチックバケツで回収された。

下記に、
4つのグループにタイトルをつけ、
メモの内容を整理して列挙してみる。

言葉づかいは、
なるべく元のままを心がけた。

内から湧いて自分を律している価値観、
外から押し付けられたものではない
「これが好き(嫌い)」というものさしと、
どうやら私はかなり特徴的な
付き合い方をしてきたようだ……

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【価値観による肖像/鹿野青介】

【1】自分の「好き」を真っ直ぐ深堀り

《いただいた言葉》

ナチュラル
自由
面白いが好き
面白がる人
趣味の話をしているときたのしそう
楽しそう、面白いが基本なのかと思いました
楽しむ力
4等分(※ライフチャートを)したとき
夢中になるものがある
文学を愛し、愛される方
興味を持ったらのめり込む
物事にシンシに取りくむ
信用・信念・文学・深さ・こり性
ものすごくこだわりが
強い方なのではないかと思います
(職人気質の方と気が合う
という話から感じました)
自分の「これがしたい」と
思ったことを貫きとおす方
努力する継続力
自分と向き合っている
誠実・正直・ウソつけない
(「一生けんめいに共感」の所)

【2】その時々の「好き」に従う

《いただいた言葉》

展開型人生を過ごされてきた方
文武両道
多趣味 文武両道 スポーツ 音楽
とりあえず実行する人
楽しんでチャレンジする
新しいことにとりくむ
(誰もやっていない)新しいことに取り組む人
楽しみながら“挑戦”
「これから!」という時に次の道に行こうとする方
気楽にやる
継続=気楽

【3】変わる「好き」と変わらぬ「軸」

《いただいた言葉》

若い頃は、体育会系とのこと
今の姿とはあまり想像できなく
→そこから、本、リコーダーへと
つながる部分がやはり根っこにあるのか?
本・音楽・スポーツと幅広く興味を持たれつつ、
自分の好きなこと、
思いのようなものは1つあるような気がします
二面性 やわらかい 固い
(※「二面性」と書いて線で消し)両面
仕事・社会へは軸を大事に
プライベートは柔軟で
面白いもののある方へすぐとびつき人もあつまる

【4】新たな「好き」が触発される源泉はコミュニティ

《いただいた言葉》

仲間
仲良くなる
友だちと仲良くやる
代表/仲間・友達/集まってくる
人情のある人 人に対しての優しさ
相手のことをまず考えている人
ご縁をつかんでいく人
人が集まってくる
人とのつながりを大切にしている
質問に対して、真正面から受けとめて
全身をフル稼働して
答えているような感じを持ちました
人が何かしていることに興味がある
→(コッチかな)物事が人から始まる
鹿野さんは巻き込まれ上手 まっすぐ曲がる
固いけど曲がる:答えがでるまではかな
社会的現象や自然問題に対して考えている

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過分なお言葉も含まれていて
大変恐縮な部分もあるけれど、
これが約90分間で
人様の前に現れた「私」であった。

約50年という歳月を通じて、
私という人間も
無論変化し続けてきたわけだが、
そこには時間をかけて
ひとつに固まっていった
ところもあるようだ。

人様、世間様との私の応接ぶりには
一定の型(かた)が出来上がっていて、
そこには隠しようもなく
私の価値観が現れている。

ちょうど、砂丘に現れる風紋のように。

そして私は、
その価値観から逃れようがないのだ。

これは、ただの観念的な話ではない。

たとえば、
もしも私が自分の「好き」と
深く通じる営みを
ことごとく禁じられ続けたら?

大好きな人たちとの交わりを
取り上げられ続けたら?

空気を奪われ、
水を奪われた生きものが
やがて息絶えるように、
遅かれ早かれ私は滅びるしかないだろう。

反対に、もしも私が、
私という人間の下地をフルに活用して、
人生を生きいきと渡ろうとするなら、
なすべきことは
火を見るよりも明らかだ。

何であれ自分の「好き」を、
力の続く限り掘っていくこと。

同じように
自分の「好き」の深堀りに
喜びを見いだしている誰かに会い、
交わり続けること。

煎じつめれば、
この2つしかない。

人が逃れられない価値観とは、
頭の中だけで捏ね上げた
ただの理屈ではない。

それは身と心と、
人間丸ごと全体の存続を左右する、
生理的・生命的な事柄なのだ。

7月28日のイベントで
「埋蔵キャリア」と呼んだものは、
結局はこの価値観のことに他ならない。

それは人生という時間の中で、
研がれ、鍛えられ、形作られる、
生き方の流儀そのものであって、
履歴書や認定書や免許証などの文言だけで
とても表し尽くせるものではないだろう。

さて、飛鳥井さんと20名のお客様が
鏡になって見せてくださった価値観を、
私が生かしていく上で、
どうしても考えなくてはいけない問題が
ひとつ残されている。

イベントの冒頭で行われた
「自己紹介」のワークで、
私が取った行動の見直しである。

なぜならそこで私は、
見過ごせない「嘘」をついていたからだ。

続きます

Photo by #すけしゅー。

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「暮らし」から「つながり」と「仕事」を作る実験室
暮らすLaboratory しかのいえ
公式サイト https://shikanoie.com

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