Drive My Car

本の茶屋

「みさき」ちゃんは「一恵」ちゃんだったんじゃん、早く言ってよも~最初わからんかった、北区上十条しかのいえです。

3/11(金)、しかのいえ本の茶屋は13:00から16:00の店開き。

今週は明日、3/12(土)も13:00から16:00の営業で、3/13(日)はイベントにつきお休みです。

ご注意くださいませ。

しかのいえ本の茶屋のご案内・アクセス

久しぶりに映画を観てきました。

濱口竜介監督の「Drive My Car」、原作は村上春樹の小説「ドライブ・マイ・カー」です。

村上さんの小説は、私にとってとても特別なものです。

20代と30代の多くの日々を、私は村上さんの小説にどれだけ支えられ、励まされたかわかりません。

そして50代の半ばに達した今も、氏の作品を大切に思う気持ちは全く変わっていません。

そういう人間から、この映画について一言だけ。

実に色々なものが、この映画の魅力を支えていますが、濱口監督の村上作品に対する敬愛と理解も、間違いなくその一因になっているようです。

たとえば、特に『ねじまき鳥クロニクル』以降の長編で大きく顕れるようになった、セクシャルな要素の意味論をどう扱うのか?

そもそも私たちにとって「物語」とは一体何か?

それは私たちをどう生かし、どう殺すのか?

無関係な状況下で、それぞれがダブルバインド的な状況に置かれて身動きの取れなくなった人間同士は、果たして連帯しうるのか?

個的な「マキシム(信条)」ではなく、個的な「問い」の共有による共闘は、私たちに何をもたらすのか?

濱口監督がどれだけ村上作品を読み込んでいるのか、具体的な情報を私は何も持っていませんけれども、私のような古い(そして、いささかくたびれた)読者が「ここは外してほしくない」と思っている、上に挙げたようなポイントを、とても大切にしてくださっている印象を受けています。

劇場で観られてよかった、本当に。

濱口監督と、この映画の制作に関わったみなさんに心からお礼を言いたいです。

映画では、素敵な音楽がたくさん使われていました。

ただ、原作の小説のタイトルにおそらくヒントを提供しているこの曲だけは、映画の中にかけらも出てきませんでしたので、ここにリンクを貼っておきます。

しばらく、好天と暖かさが続きそうです。

穏やかな週末が、みなさんのところに訪れますように。

ではでは、また。

「暮らし」から「つながり」と「仕事」を作る実験室
暮らすLaboratory しかのいえ
公式サイト https://shikanoie.com

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