今日もポカポカ陽気、ありがたや、北区上十条しかのいえです。
今週のしかのいえ本の茶屋は……
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◆11/11(金)
通常営業13:00~16:00の店開き。
◆11/12(土)
店主は13:30から14:30までリコーダーのレッスンで中座しますが、通常営業しますよ。13:00~16:00の店開き。
◆11/13(日)
店主出張にて不在ですがしっかり店開き、通常営業13:00~16:00まで。
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昨日の午後は、小暮沙優さんと遠藤恵美子さんのコンサートに足を運んできました。
会場のソフィアザールサロンは、駒込駅近くの住宅地の、一軒家の2階にある隠れ家のような小ホール。
写真の古風なウェルカムボードが似合う、親密な空気感に満ちた、可愛らしいスペースでした。
こちらは、はばかりながらしかのいえでも実践している、「住み開き」の大先輩にもあたります。
演目は歌曲「冬の旅」の後半12曲。
シューベルトの音楽に、アメリカのSFモダンホラーの作を重ねる愚をお許しください。
スティーブン・キングの小説『トミーノッカーズ』に、ジム・ガードナーという酔いどれ詩人が登場します。
メイン州の田舎町がエイリアンに蝕まれていく不気味なエピソードの合間に、ジムが自作の詩を人前で朗読しながら、自分の詩を再発見する大変美しい場面があります。
詩人が、自分で書いた詩が生まれてくる現場にもう一度立ち会い、激しく鼓舞されるのです。
恋に破れた青年の、心身両面にわたる放浪の旅を描いたヴィルヘルム・ミュラーの詩に基づく、シューベルトの歌曲「冬の旅」。
地中に埋まったUFOを掘り起こす荒唐無稽や、ドイツのナイーブな青年が抱えた傷心は小暮さんに直接関係ありません。
けれども「冬の旅」の日本語の訳詞を次々に朗読してはドイツ語で歌っていく小暮さんの姿には、創造的な「再発見」と呼びたくなるような何かが確かにあったように感じています。
着かず離れず、小暮さんの歌に寄り添う遠藤さんのピアノにも、胸を掴まれました。
一晩経った今も、私の中では何かが動き続けています。
昨日の音楽を語るのに、もっとふさわしい言葉が生まれてくるのが楽しみです。
小暮さん、遠藤さん、素晴らしいコンサートをありがとうございました。
2023年1月21日には、同じ会場で、前半12曲とあわせて「冬の旅」全24曲を演奏するコンサートが予定されています。
スケジュールをやりくりをして、何とか足を運べないかと思っている自分がいます。
ジャンルを問わず、自発的な「表現」を大切にしているすべての人に、心からお薦めしたいコンサートです。
ピンとくるものがありましたら、ぜひ。
ではでは。
「暮らし」から「つながり」と「仕事」を作る実験室
暮らすLaboratory しかのいえ
公式サイト https://shikanoie.com