「問い」を共有する

20200830dokusyoterakoya01_kadaibon02 本の出版

夜明け前の早朝ポタリング、薄明るくなってきた街を走りながら桜の芳ばしい香りがするなと思ったら、黄色く色づいて路上に落ち始めている葉があることに気づきました。秋の先触れがまたひとつ、北区上十条しかのいえです。

本日8/30(日)、しかのいえ本の茶屋は13:00から16:00の店開きです。

はい、今日も11:00ではなく、13:00。

それからZoom勝手口は、店主がZoomで別イベントに参加しているため、今日も閉じております。悪しからずご了承くださいませ。

◆8/30(日)「絵画の中の音楽を聴く-フェルメールのチェンバロ

昨日の午後、センジュ出版さんと読書のすすめさんのコラボZoomイベント「読書てらこや」に参加しました。

センジュ出版の吉満さんが編集者の視点で、読書のすすめの小川さんが書店さんの視点でそれぞれ1冊ずつ課題本を選び、参加者は予めその本を読んでおきます。

一種の読書会イベントなので、もちろん感想を述べ合いもするのですが、それだけではありません。

参加者それぞれが本を読んで抱いた「問い」について語り合い、これを共有するのです。

読書は、脳という記憶媒体に情報をインプットするだけの行為ではありません。

インプットした情報を、味わったり考えたりもする。

つまりただの受け身ではなく、能動的にこちらから働きかけていく側面があるわけです。

問いは、読書のこの積極的な部分で生まれてきますし、同じ本を読んでいても抱かれる問いはまさに十人十色、一人ひとりみな違ってきます。

「読書てらこや」では、まず何よりもこの問いの多様性に驚かされることになります。いやほんとに、みんな違うんですから。

問いはまた、その問いを生んだ読者の視点と切り離せません。

ですから「読書てらこや」では、私たちは自分だけでは得ることのできなかった視角や風景を豊かに経験することになります。1冊の本を見る目が一気に多角的になる。

第一に尊重されるのは問いですから、「この部分がわからなかった」と言ってもいい。

その場で答えを持っていなくてもいいし、自分が抱かざるを得なかった問いを率直に場に提示できればいい。

もしかしたら他の参加者から自分の問いについてすごく良いヒントをもらえるかもしれませんし、何ならイベントの後で、その問いについて何年もかけて考え続けていいわけです。

本の中身をどれだけ憶えているかでもないし、どれだけ理解しているかでもないし、どれだけ面白さを伝えられるかでもない。

求めれらているのは、本とつき合って心に起こっているありのままを素直に提示し合い、尊重し合うこと。

生きることは、ある意味では次々に問いを発明し続けること。それは「動き」続けることでもあります。

たどり着く答えはいつでも暫定的な停止点に過ぎませんし、生きている限り全ての答えはやがて乗り越えられていくもの。

だから、答えではなく問いを共有し合うことは、お互いの生のありのまま、動いているままを共有し合うことでもあるかもしれません。

すごく風通しがよい「自由」を感じられる場、あっという間の3時間。

それが「読書てらこや」でした。

写真は第1回「読書てらこや」の課題本、テーマは「読む、入り口」。

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選者2人は下打ち合わせも何もせずに選んだのに、本質的な部分で内容がリンクしていてびっくり。

第2回は9/26(土)の朝9:00~13:00です。

どうぞお見逃しなく!

ではでは、また。

▰▰▰▰▰

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夜明け前の早朝ポタリング、薄明るくなってきた街を走りながら桜の芳ばしい香りがするなと思ったら、黄色く色づいて路上に落ち始めている葉があることに気づきました。秋の先触れがまたひとつ、北区上十条しかのいえです。 本日8/30(日)、しかのい…

鹿野 青介さんの投稿 2020年8月29日土曜日

「暮らし」から「つながり」と「仕事」を作る実験室
暮らすLaboratory しかのいえ
公式サイト https://shikanoie.com

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